運転免許証を取ろうとしている全員が挑む運転免許試験。自動車教習所、自動車学校では修了検定、卒業検定と呼ばれています。誰しもが運転免許試験を一発で合格目指したいですよね?
そのためには、安全確認の徹底が重要です。
安全確認を抜けなく行うことが運転免許試験の合格を堅実にする一歩です。
運転免許試験(技能)の合格率を劇的に上げる10の安全確認を見ていきましょう。
Contents
運転免許試験の概要
仮免許技能試験(修了検定)
減点方式 100点中70点以上合格
本免許運転試験(卒業検定)
減点方式 100点中70点以上合格
仮免許学科試験
50問 50点中45点以上合格
本免許学科試験
95問 100点中90点以上合格
運転免許試験で重要視されるポイント
運転免許試験での合否は教習生の運転が試験課題履行条件を満たしているかどうか判断されます。
・正確な法令履行
・正確な運転操作
・安全かつ円滑な走行
・道路及び交通の状況に応じた走行
中でも一番重要なのは安全運転をしようとする意識と姿勢です。
自動車教習所の存在意義は安全な初心運転者の育成です。もし、教習所を卒業してすぐ交通事故を起こしてしまっては教習所の面目丸つぶれです。
そして、安全運転しようとする意識と姿勢があるかどうか知るには、安全確認が正しくできているかどうかで判定できます。
10の安全確認
運転免許試験は減点方式で合図や確認など忘れてしまったり、タイミングが違ってしまうと減点されます。
安全確認は1つ忘れてしまうと10点減点されてしまいます。つまり4回忘れてしまうと試験は不合格になってしまいます。
他の減点項目も合わせると1,2回の安全確認忘れしまうだけでも命取りとなるでしょう。
安全確認は次の10項目で採点されています。
1、発進確認
車に乗り込み準備を整えたら発進するのですが、発進の前に運転席から見渡せる全方向の範囲の安全確認をしましょう。
卒業検定の課題である路端停止からの発進や縦列駐車を完了した後の発進も安全確認をしなければいけません。
右後方から来る車の安全確認をする人は多いと思いますが、左後方と真後ろまで見なければ発進確認ができているとみなされません。
最初の出発で10点減点はかなりの痛手になりますので注意が必要です。
2、後退確認
溝にタイヤが落ちてバックで復帰する場合や方向変換・縦列駐車など後退をする前に後方の安全確認をしましょう。動き出してから安全確認をしてしまっては駄目です。
ルームミラーとサイドミラーだけで確認するだけでなく、運転席の窓を開けて覗き込むように安全確認をすると好印象です。
3、周囲確認
後退で動いている最中に車の周囲の安全確認です。後退の安全確認と合わせて減点されます。この2つを忘れてしまうと一気に20点も減点されてしまうので一層の注意が必要です。
安全確認をしていても一方向だけ集中して見ている、ミラーだけを見ていると減点の対象となります。
また、動きながら窓から覗き込む確認は大丈夫ですが、動きながらドアを開けて安全確認はしてはいけません、不合格になってしまう可能性があります。
4、後方確認
走行中にバックミラーで後方の安全確認をしてください。
他の安全確認の項目でバックミラーを見ていたとしても、何もない一本道で直進をしている時などで全くバックミラーを見ていないと減点されます。
約500mに1回の後方確認しているかどうかが採点基準となっています。
5、交差点確認
交差点を通過する前に対向車、左右からの交通、歩行者などの有無を安全確認しましょう。
特に信号のある交差点で信号待ちをした際に自分が先頭にいる場合に直進、左折、右折する前には必ず左右の確認をしましょう。
また、住宅街や学校の近くなど歩行者の通行が多い場所を走行する場合は見通しの悪い狭い路地、横断歩道でも飛び出しを予測し左右の安全確認をすると良いでしょう。
6、変更確認
車線を変更する、障害物を避ける、道端に停車する、右左折のためなど進路変更をする際に進路を変える側の安全確認をしましょう。
障害物を避ける際には、避ける前と戻る時の2回の変更確認が必要になります。
特に道端に路上駐車している車が多い地域の教習所に通われている方は、卒業検定で路上を走行する場合に進路変更を行う機会が多くなります。進路変更の度に採点されているので細心の注意をもって1つの抜けもないように心がけましょう。
7、巻き込み確認
左折する際に車の左側と左後方の安全確認をしましょう。
左折時には二輪車や自転車が側方に入り込んでくる可能性があるので巻き込み事故を防止するための安全確認です。左折する直前に行うので横断歩道付近にいる歩行者も同時に確認しましょう。
横断歩道で歩行者信号が点滅していると急いでかけこんでくる歩行者や自転車もいます、そのような歩行者や自転車を見落として自分が先に行こうとしてしまうとブレーキを踏まれて不合格となります。
左折は交差点だけではなく、教習所によっては修了検定の坂道や狭路、踏切に入る時に左折をするコースでも巻き込み確認をしましょう。
8、踏切確認
踏切通過する前に運転席側の窓を開けて左右の安全確認をしましょう。
運転席側の窓は少なくとも10㎝ほど開けなければいけません。間違えて違う席の窓を開けてしまったり、踏切を渡りきる前にに窓を閉めてしまうと減点されます。
9、脇見
運転中にスピードメーターや窓の外一点を注視している、運転と全く関係ない場所をよそ見していると減点されます。
道路ごとに設定されている最高速度をオーバーしてしまうと大幅な減点となりますが、その速度を気にしすぎてスピードメーターを見すぎていると脇見していると捉えられてしまいます。
MT車を運転する教習生はギアチェンジをする際にチェンジレバーをチラッと見てしまう人が多いですが同様に減点の対象になってしまいます。
10、降車確認
車から降りる際ドアを開ける前に後ろから他の車が走って来ないか安全確認しましょう。
運転試験の採点の範囲は車から下車するまでです。最後の最後で降車確認をしないで車から降りてしまうと減点され、それが原因で合格点70点を下回れば不合格になります。
また、後方から他の車が来ている場合にドアを不用意に開けてしまうと点数に関係なく不合格になる可能性があります。
安全確認の方法、手順、時期
安全確認を行う時はバックミラーと直接自分で見る目視を両方しましょう。
バックミラーか目視の片方のみの確認だと減点の対象となります。また、眼だけ動かしての確認では横に乗っている試験官が安全確認をしていると認識できないこともあります。
試験官に『しっかり安全確認してますよ』とアピールをするように頭をしっかり動かすようにしてください※やりすぎは注意
交差点を曲がるときや障害物を避けるときなど進路変更をする際には、安全確認の正しい手順も覚えておいてください。
ルームミラー →サイドミラー →合図 →目視 →進路変更が進路変更をする際の正しい手順です。
合図が先に出てしまう、目視を最初にやってしまう、安全確認しながら進路変更をしてしまうといった順番間違いでも減点されてしまいます。
安全確認をする時期(タイミング)も大事で、早すぎても遅すぎてもダメです。
発進、後退、降車:その行動をする直前
周囲、後方:その行動をしている最中
交差点、変更、巻き込み、踏切:そこを通過する手前
変更確認は合図を出すタイミングもあるので考慮しなければなりません。
右左折、転回の合図は曲がる約30m手前
進路変更の合図は変更する約3秒前
合図を出す前にミラーでの確認が必要なので、曲がる約40m手前、変更する約4秒前を目安に安全確認をすると良いでしょう。
しかし、試験で走るコースは基本公開されているので、練習で指導員に質問をして安全確認を行うタイミングを把握しておく事が一番確実です。教習ではただ運転しているのではなく、どんどん質問をしていきましょう。
忘れがちな安全確認
試験の最中教習生の皆さんは非常に緊張しています、なかなか普段の運転通りにいかないこともありますよね。
特に横に乗っている試験官がコース案内以外は基本一切喋らないのも威圧感が半端ないです。
私が過去試験を担当していた中で多かった忘れがちな安全確認を紹介します。
坂道、S字クランクの入り口
多くの教習所、試験場では坂道やS字クランクに入るときは右左折の合図を出して進入していきます、交差点と同じ右左折扱いになるので変更確認と巻き込み確認が採点されています。
皆その課題のことに集中してしまって、坂道、S字クランクに入る直前の安全確認を忘れてしまう人が多かったです。
最後に発着点に戻る
発着点とは運転試験のスタート地点とゴール地点です。
スタート時には発進確認をしなければいけませんが、こちらを忘れる人は少なかったです。
ゴール時には発着点に入るのですが、それは進路変更にあたるので発着点に入る際に変更確認をしなければいけません。この変更確認を忘れてしまう人が多かったです。
方向変換、縦列駐車から発進する
方向変換、縦列駐車をする際には発進、後退、後方、交差点の安全確認が必要です。
ここで忘れがちなのは方向変換から出るときには交差点確認が、縦列駐車から出るときには発進確認が必要なのです。
後退ができた安心感から最後の最後に安全確認を忘れてしまうみたいです。
最後に
自動車教習所、自動車学校に通学している方も試験場で直接試験を受ける方も安全確認の徹底が運転免許試験の合格率を劇的に上げるポイントです。
運転試験では私でなくとも安全運転をしようとする意識・姿勢はとても評価されています。
これくらいで良いか…と自分勝手な基準を設定してはいけません、これでもか!というくらいやっちゃってください。
たかが安全確認、されど安全確認です。安全確認を怠れば重大事故に直結してしまいます。
これから運転免許試験を受験される皆さん10の安全確認を徹底して一発合格を目指し頑張ってください。